カウリスマキ


最近は暇を見てアキ・カウリスマキの映画を見直したり、新たに見たりしています。
*マッチ工場の少女(Tulttikkutehtaan tytto)/1990/フィンランド/97分
*レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ/1989/フィンランド・スウェーデン/78分
*レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う/1994/フィンランド/95分
*浮き雲(Kauas pilvet karkaavat)/1996/フィンランド/96分
カウリスマキの映画は、セリフが少ない、登場人物が無表情、尺が短いなどが特徴的だと思いますが、特に「ニヒル」なストーリー展開も独特でとても心地よいです。とにかく淡々と進むんだけどドラマチックで深くしみいる。そんなカウリスマキの映画をみていると、ふと日本映画、特にタケシ映画と似ているな、と思うことがあります。既に書いた特徴の他にも、ふとしたカット、例えば暴力シーン(そんなに激しいものではないけれど)では登場人物がさっとフレームアウトして音だけ聞こえて血まみれの人が出て来たりするところや、ナンセンスなギャグ、心ない優しさ、不条理な人間性なんかを見ていると、似ているなあと思ったりします。
また、音楽もとても独特でフィンランド独特の歌謡曲からロックンロールまで幅広く効果的に使われています。「過去のない男」では、日本の歌謡曲としてクレイジーケンバンドの楽曲が使われているのが有名ですが、とにかくいろいろな音楽が楽器隊の演奏からラジオの音、ジュークボックスから流れる音、いわゆる映画サウンドとは異なる形で現れてくるのがとても印象的です。ここばかりは近年のタケシ映画のように、音楽が作品の情緒やアイロニーまで強奪して一つの感情に向かわせようとするようなモノ(とても悪趣味な!)では決してなく、そこにいる個々人の感情であったり、あるいはそれと裏腹な旋律であったり、場を成立させるために必要十分なものとしてそこに流れているように感じます。
淡々とした「ニヒル」な物語や映像と音楽、それが静かに心に定着していく感じがとても好きだし、この「ニヒル」さをキャッチできる国民が沢山いる国だと、気が合いそうだなあなんて夢想して止みません。
写真は先日のIKEAの出口。おしゃれだと思った。

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