東欧から資本主義まで



土曜日。東京都現代美術館「転換期の作法~ポーランド、チェコ、スロヴァキア、ハンガリーの現代美術」に行く。
東欧の作品は全く知らなかったしあまり期待もしていなかったのだが、意外とよかった。全体を通して独特の社会背景が色濃く反映されたものが多いのが印象的。特にアゾロによる《全てやられてしまった》と《芸術家は何をしてもいいの?》というビデオ作品が面白かった。題名通りのアートを皮肉ってちょっと笑いを誘う作品だが、チープな映像と発想がなかなかよかった。
同時開催の「MOTアニュアル2006 No Border – 「日本画」から/「日本画」へ」もなかなかだった。全体的に若い作家の力作がそろっていて見応えたっぷりだった。「日本画」というともすれば古風な表現の中で、若い作家が新しい表現を目指しているのがぐっときた。
日曜日。表参道ヒルズにいく。なかなかすごい。六本木ヒルズとは違ってランドマークではなく、道行く客が入りやすそうな計画。六層の吹き抜けはなかなか圧巻。敷地の形状からか階段から壁に至るまであちらこちらでパースをきかせて全体がつくられているのがやや違和感。とにかく資本力のすごさというか、セレブリティな感じである。
その後シアターイメージフォーラムにて映画をみる。
*アワーミュージック/2004/フランス=スイス/監督:ジャン=リュック・ゴダール/80分
シネフィルでもないし、いつもゴダールの作品は難解だと思うが、「アワーミュージック」はかなりよかった。なかなか語るべき言葉は見つからないが、トークショーで小田マサノリさんがいっていたように、主体的な見方をするためのヒントとして捉えるのが大事なんだろうと思う。サラエヴォ紛争を契機として流される映像の数々、民族、人種などあらゆる人類的困難をえぐり取りながら、一方で救済的に穏やかな風景を描き出し、ただただ映し出される情報の洪水と、映像の「花火」、ズバズバ切り取られるカットに唸ってしまった。また何より映像が鮮烈で巧妙に技巧をこらしており、圧倒的に美しいと思った。
本音を言えばその鮮烈な映像の洪水もDVDでみると寝てしまうのでやはり映画館にいくべきなのだろう(笑
そういえば同時期にイスラエル・パレスチナ関連として、スピルバーグの「ミュンヘン」が公開されているのも気になるところだ。
というわけで、東欧から資本主義について考えさせられる?週末となった。